薪焼きステーキのお店、FORNO(フォルノ)が大人の隠れ家として西麻布にオープンするということで、店舗オープン時に最低限、必要なデザイン一式(WEBも含む)を担当させてもらった。CI(コーポレート アイデンティティ)…会社、お店、ブランドの顔とも言える大事な要素である。もちろん責任も重い仕事となる。
そのお店が、どんな考えを持って、どういう方向へ進んでいきたいのか、そのためにどのような方法で実現するのか、などなど、とにかくヒアリングを行うことから始める。企業ではなく新規店舗などの場合、この手のヒアリングをすると、よくハッとされているようだ。「気づきがあり、有意義でした。ありがとうございます」と言われることが多い。お店の一生懸命な思いを形に仕上げていく、これは相手の考えに寄り添うことができる感覚の鋭い人でないと難しいと思う。その上、相性も大事なのだ。
仕上がりだけを見れば、簡単そうに見えるかもしれないが、実際はかなりのトライ&エラーを繰り返し、細部の仕上げまでかなりの時間を要する。その細部に時間をかけるのは、お店の考えが正確に反映されるように徐々に擦り合わせていくためである。そうやって細部まで思想が宿るように意識して作ったものと、意識しないで作ったものは、結果として同じものであったとしても違うものだとは思わないか。それこそが価値あることだし素晴らしいことだと思っている。
2018−
Client : FORNO
Art Direction / Design : TESSY Ital